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痎瘧 おこり


夏の暑さにあたってもすぐには病まず、秋または湿風に傷られて発症します。初め は悪寒、発熱、頭痛がして風邪のようです。ただ、脉が弦で、手が震え、発病する ときに時期があるということが、風邪との違いです。

合谷、曲池、公孫、承満、大椎や、頭に鍼を2、3本をしてから、その鍼のあと に、灸を20壮すると、奇効があります。また、三椎の上もいいです。またいずれ の瘧にも、梁門に鍼をすると、奇効があります。長く病んでいる瘧には、承満梁門 のあたりに、瘧母という塊がありますので、これに鍼をして、くだくと、効き目が あります。






【訳者私見】

秋になって風邪のようだけど、手が震え、発病する時期があるという こと。暑さにあたっての発症ですから、暑邪ということが考えられるのですが、暑 邪によって陰気を傷られたからだが、秋になって、一息つく頃に、風邪のような状 態で発症しますっていうことなのだと思います。脉が弦ということから、症状が激 しかったり、肝気が実になっていたり、また、内風がみられるような状態であると いうことから、単なる暑邪の表証としての考えをもって臨床するのではなく、裏ま で傷ってしまった状態であると認識するようにということなのでしょうかねえ。

瘧母が出来ているということは、裏の疲れがきついために、胃が動きにくくなって いるということなのでしょうか。






先般、ああこれが正豊さんのいう痎瘧なんだなあという患者さんを 診ました。今年の夏は暑かったですものね、暑邪もそれだけきつかった。 内風は手の慄えという形ちではなく、めまいとして出ていました。

現代人は、裏の虚と上実が昔の人よりもきついので、こういった 形にでるのでしょうかねえ。裏がぐちゃぐちゃだと、病気もぐちゃぐちゃで でるので大変(^。^;;。

私が診たものは、中脘から下脘あたりの著名な邪でした、おなじもので はないかもしれませんが。

いうほど簡単に取れるものではなく(あったりまえか(^。^;;)裏をたてて 邪をはらっていくという事は変わりません。

内風、内熱がきつければ合谷、曲池など積極的に使いたいところですが 現代の人は、あんがいエアコンなどにはいっているので、内熱は小さい 感じがします。けど、脾胃を痛める度合や、発散できずにぐずぐずと する事はかえって多いか・・・。

で、治療すると便通で落ちていく感じがしますね。







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