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知一庵さんの【写真館】より

積聚 はらのかたまり


肝の積を肥気といいます。左の脇にあり、顔色が青く、両脇が痛み、小腹に引きつ れます。

心の積を伏梁といいます。臍の上におこり、胸の中に横たわり、おなかが熱し、顔 が赤く、息切れがして、咽がかわき、食事を摂らず、やせて吐血します。

脾の積を痞気といいます。臍のまん中のとおりにあり、顔色が黄色であり、空腹の ときは隠れ、満腹のときにあらわれます。常に腸がふくれ、足がはれ、泄瀉、嘔吐 し、やせ衰えます。

肺の積を息賁といいます。右の脇にあり、顔色が白く、背中が痛み、皮膚が冷え、 皮膚の奥が時に痛み、虫が這っているかのようです。

腎の積を奔豚といいます。小腹にあり、発症するときは胸にのぼります。顔色が黒 く、空腹のときにあらわれ、満腹のときは隠れます。腰が痛み、骨が冷え、目 が見えづらく、口が乾きます。

積の症状として腹痛があります。痛みがなく塊があり食事ができないものもありま す。あるいは、咳逆【訳注:咳のついでにはいたりするもの】、咳嗽、短気、心痛 するものもあります。






腹痛のときは、みだりに痛むところに刺してはいけません。まず、積のあるところ をよく押しやわらげ、そののち、痛むところから、1、2寸ほど脇に刺しなさい。 もし痛みがつよいときに、無理に痛みの上に刺せば、反って痛みがまし、害になる ことが多いです。積にはかまわずに、脇をやわらげて、気を快くすれば、自ずから なおります。

三里、陰谷、解谿、肺兪、膈兪、脾兪、三焦兪、期門、章門、中脘、気海、 関元。






【訳者私見】

積聚というお腹の腹痛を伴う塊の治療法についてのべています。

基本的に、徒手で塊をやわらげ、痛むところをさけて針をしなさいということだ と思います。


積にはかまわずに、脇をやわらげて、気を快くすれば、自ずからなおります。

という言葉は、塊という一種の気滞血瘀(それぞれの原因によって、深 さ、程度は違うでしょうけど)に対して、気を疏通させることで自ずから治まると いう考え方を示しています。

気の疏通をはかるということで、期門、章門などの肝経の経穴を使ったり、また 腹部の病であるから、直接的に腹部よりも、背部兪穴を積極的に使っているので しょうか。

陰谷、解谿はどうしてなんでしょうかねえ。







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