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知一庵さんの【写真館】より

耳病


耳は腎に属して、竅を少陽の部に開き、会を手の三陽の間に通じ、腎に系り脳を 貫きます。ゆえに腎虚するときは、耳聾したり耳鳴りしたりします。

両耳が腫れて痛み、あるいは膿を出すものは、腎経の風熱です。

口が苦く、脇が痛く、寒熱往来するものは、少陽胆経の風熱です

左の耳聾は憤怒のため、胆の火が動じたものです。

右の耳聾は色慾が過ぎたため相火を動じたものです。

両耳が動じたものは、濃い味のため胃火を動じたものです。

気によって、耳が壅がった者もいます。

痰火によって耳鳴りする者もいます。

小児の耳腫、耳痛、耳停は三陽の風熱です。

各証を詳らかにしてから、治しなさい。



灸、腎兪、百会、耳聾耳鳴には聴会5壯。耳聾耳痛には翳風7壯、耳門3壯

針、陽谷、前谷、液門、商陽、少海、聴宮、肩貞、選んで針をしなさい。






【訳者私見】

耳が腎を中心とする事が明確に書かれています。そして会が手の三陽の間に通じ ということで、手少陽、手太陽、足少陽に通じているということがわかりますね。

灸では、腎気をたてる腎兪と、頭部に気を引いてくるという意味あいで百会が選 ばれています。

耳聾耳鳴には聴会5壯と、少陽胆経の聴会が、耳聾耳痛には翳風7壯と耳門3 壯、少陽三焦経の翳風、耳門が選ばれています。耳鳴が中心のものには、胆経が、 痛みが中心のものは三焦経が選ばれているのは、経験則でしょうかねえ。


太陽小腸経の陽谷、前谷、三焦経の液門、大腸経の少陽、少陰心経の少海など、 末端清熱の経穴があれこれ選ばれています。耳の火を引きおろして来るのに、選ば れているのかなと思います。それにしても、少海はもしかしたら、太陽小腸経の小 海の間違いではと想像するのですが、どうでしょうか。







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