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お母様の体調 の御相談 老化ということ



さて、先般白血病後のご相談をメイルでお受けしましたが、その方からの再びのご相談です。

めまいという症状に対するご相談なのですが、その対策を考えるときには、そのめまいがどういったものなのかを弁別していく必要があります。これは弁証論治の中の、弁病にあたります。結構難しいのよ(;^^)。それでは、ご参考まで。



【質問】



先生、お忙しいところ申し訳ありませんが、またまた相談があります。

昨年の12月初旬から感じる「めまい」が、最近、日に1度以上起こるようになりました。

特に、下を向いた時にひどく感じます。(今日は普通にしていてもひどいです)

思い当たる体の症状は次の通りです。

目がまわると言うより頭の中がグラグラっとする感じです。

頭痛はありませんが、左前頭葉の辺りをさわると表面的に少し痛みを感じます(今日気がつきました)。腫れている訳ではありません。

普段はコンタクトレンズを使用しており、目の疲れ(目の圧迫感)や肩が張っている感じがあります。

何となくパリッと元気がでません。

参考になるかわかりませんが、19日に保健センターで測った血圧は最高血圧127㎜Hg、最低血圧74㎜Hg、脈拍数68でした。

私が通っている鍼の先生は体調を崩されて(本人は風邪と言っていましたが)入院していまいました。心配です・・・

かれこれ1ヶ月治療をしていません。

自分で何か出来ることや気をつけることがあればやってみたいと思うので、良いアドバイスがあれば宜しくお願い致します!

メイルで無理ばかり言ってすみません(^^;)



【私からのお返事】

症状から対策をねるのは、実は本当は難しいことです。

めまいなんだから、その対策って簡単になにかあるんじゃないですか~というお声が聞こえてきそうなのですが、その症状の原因は、めまいであれば大きく分けて4つぐらい考えられます。そして原因が違えば対処方法が違います。まず、どういう原因によっておこったタイプのめまいなのか鑑別することが必要なのですよ。

大きく分けても虚タイプと実タイプのふたつにわかれてくるのですが、この弁別さえも患者さんを目の前にしても、非常に難しい。
症状が強いから実、弱いから虚なんてことは言えません。
よくいう寒熱だって、非常にわけるのは難しいのです。
(このあたりを、簡単と仰る方がいらしたら、私は信用できないなって感じがしちゃいますねえ)。

さてさて、そうはいっても始まらないので(;^^)、与えられた情報の範囲で、想像のできることをお話してみますね。
ご参考まで。




めまいの原因は、東洋医学的に考えて大きく4つに分かれます。

1、肝陽の亢進という肝気の上逆によるもの(実タイプ)

2、痰濁によるもの(実タイプ)

3、気血両虚によるもの(虚タイプ)

4、腎性不足によるものです。(虚タイプ)


いま、与えられている情報は、

大きな虚損病のあと、完治といわれる状態から、フルタイム勤務まで回復しているという素体。

頭痛がなく、一ヶ月前からはじまっためまい
下をむいたときにひどい
頭の中がぐらぐらする
左前頭葉のあたりをさわると、表面的な痛みがある。
目の疲れ、肩のはりを感じる
なんとなく元気がない。




痰濁であれば、もう少し脾気の問題が出てくるはずなので、これは基本的に除外ですね。
ただ、体重の増加や食べ物の不摂生の問題があれば、これもあります。

気血両虚が中心であれば、疲れの問題がもっと出てくるはずなので除外。
とくに、血液の病気をなさったひとで、その問題がでていないのならば、この辺りの問題はクリアかと。ただし、逆に言うとこれが一番恐いものでもあります。このあたりの検査はクリアですか?。

残りは4の腎精の不足によるものか、1の肝気の上逆によるもの。

表面的な痛みは気の上逆を思わせますねえ。

目の疲れ、肩の脹りなどは腎虚からも気の欝滞や上逆からも考えられます。腎虚からならば、蓄積された疲れが昨年の12月ごろから出現したのではとも考えられます。

腎虚とういう疲れなどの虚が中心のものか、肝陽の亢進、気の張りによるめまいではないか、いまひとつ判然とはしませんが、もし気の張りなど実が中心のものであれば、帽子をかぶったり、頭を押さえたりすると症状が悪化するということがあると思います。虚タイプであれば、帽子をかぶったりすると落ち着くのではとも思います。

症状から類推するのは、そこから原因を考えて行かないと対応策が練れないので、案外難しいです。私はなんとなく、虚タイプなのかなー腎虚なのかなという感じがします。ちょっと仕事など頑張りすぎたのかもしれませんね。そのあたりを気をつけてみてはいかがかと思います。

ご参考まで(^^)






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