産後には、自然と生命力が回復するように仕組まれている時期があります。
この時期をのがすと、一番大事な生命力の土台である腎気が大きく損なわれたままになってしまいます。回復すべき時期に回復することが大事なのです。
身体の生命力の土台である脾腎の力が不足したままの状態で、なれない赤ちゃんとの生活、昼夜をたがわぬ育児、増える家事、精神的な孤独感。
身体の土台の力があれば、なんということもなく、対処できることが、支えがないために、回復しがたいダメージとして、問題を深くしていきます。
心身の不調、うつ、関節の痛みなどのリウマチ様の症状、喘息、慢性疾患の引き金に出産があるのは、出産という大きな気血の傾きから腎気という土台の回復がなされなかったことによりおこってきます。身体の土台が損なわれた虚損病という側面をもつため、長く治り難い症状となっていくのです。
出産から、2、3ヶ月たち、周りのサポートも少しづつ手が引かれ、いつもの生活に戻りほっとしたところで、身体の虚損を大きく感じられる方が多くいらっしゃいます。
『気がついたら、なにもする気がなくなってしまって動けない』
『朝や夜中の授乳のためにおきると、体中の関節が痛い』
こんな状態がはじまることがあるのです。